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ソービス®によるクロム酸廃水処理

6価クロムを排出する工場では廃水処理装置を設置し、薬品を使用して、定められた基準以下に処理を行って排水しなければなりません。当社では、国内に於いて最も早く(昭和36年以来)クロム廃水処理用還元剤として、最も確実な効果があり、経済的な「ソービス®」の製造販売を行っています。
ソービス®は、(1)溶解性が良い、(2)使用量が少ない、(3)処理後のスラジ(沈殿物)量が少ない、(4)価格が割安、という他の還元剤に優る特徴を備えています。

ご使用方法

  1. 6価クロム廃水を貯槽から還元槽に移し、まず硫酸でpH2~3になるようにpHを調整します。このpH2~3は、6価クロムを処理するのに最適な条件で、処理時間、薬剤量からも、最も経済的です。
  2. ソービス®を下の表を目安に添加し攪拌溶解させて、黄褐色の排水中の6価クロムを還元し、3価クロムに変化させます。還元が終わると廃水の色が青色に変わります。酸化還元電位計を取り付ければ、還元の終了の判断が明確になります。
  3. 還元終了後、中和槽へ移し、苛性ソーダ等で排水のpHを7.5~8.0に中和します。
  4. 中和槽から沈降槽へ移します。中和を行うと3価のクロムが不溶性の水酸化クロムに変化して浮遊し、時間を経て沈殿します。
  5. 沈殿終了後、上澄み液を排水します。
  6. 沈殿物は適時槽から取り出し、脱水処理を行うなどして廃棄物として処分します。

表:処理対象物1(kg)に対する必要な薬品の理論量(kg)

製品名\処理対象物 硫酸(処理前に使用)
H2SO4
ソービス®
Na2S2O5
苛性ソーダ(処理後に使用)
NaOH
処理後に生じる水酸化クロムの沈殿物量(kg)
無水クロム酸 0.74 1.43(※) 1.20 1.20
重クロム酸ソーダ 0.94 1.09 0.92 0.92
クロム 1.42 2.70 2.30 2.30

理論量の計算には、処理しようとする対象物の濃度と量が必要です。次式に数値を代入するとソービス®の理論量を求めることができます。

[対象物濃度(%)]×[処理量(L)]×[上表の数値]÷100=[理論量(kg)]

※計算例 例えば、2%の無水クロム酸を含む排水300Lをソービス®で処理する場合は、上式に代入して、
2×300×1.43÷100=8.58
8.58kgがソービス®の理論量となります。

なお、以上は理論量ですので、実際はこれより多く必要になる場合があります。最終的には処理対象物を測定して終点をご確認ください。